近年の傾向として、女子学生の増加や公務員の人気低下に伴い、小動物臨床分野へ就職する獣医師免許取得者が増加している(下記「獣医師免許取得者の動向」を参照)。開業すれば自営業になるため公務員や民間企業のような定年制度がなく、特に同分野では健康保険や共済制度の適用がないことから、一部で「儲かる仕事」だという誤解と偏見がある。しかし多額の借金をして開業することで名誉や充実感を得ても経営難に陥る施設が少なくなく、開業獣医師の下で働く代診となる雇用獣医師も高年齢になると様々な意味で敬遠されがちであり、再就職に問題が起こっているのも実情である。特に都市部では小動物臨床獣医師の過当競争が一施設当りの収入減少につながり、開業獣医師同士のモラルの低下、過剰かつ不必要な検査・処置及び料金の値下げ競争などに拍車をかけ、更に故意ともいえる虐待を含んだ重大な医療ミス[1]や、獣医師法・獣医療法をはじめとする関連法規に違反した行為などの問題もおきている。
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動物好きがきっかけで獣医師を目指す学生にとっても、臨床獣医師は「毎日動物を助ける、カッコ良く華やかな仕事」に見えるようであるが、「カリスマ」などと称されてテレビや雑誌に登場するごく一部の例外を除けば、後に述べる他の業種と関係なくその生活は非常に地味なものである。学生時代には実習等で多くの動物を殺さなければならず、実際の開業後も殆どの動物病院が小規模な個人経営のため、汚物処理なども含めた入院している動物の一般的な世話を獣医師自身が行わなければならない場合が殆どである。